猫ちゃんを撫でたときに、手をペロペロと舐め返してくれる行動は、飼い主さんにとって本当に幸せな瞬間ですよね。でも、その裏側には、ちょっと複雑な生物学的な理由や、社会的な気持ちが隠されているんです。このガイドでは、専門的な知識をもとに、そんな猫ちゃんの行動のヒントを解き明かしていきますね。
1. 猫が撫でると舐めてくる本当の意味

猫が撫でると舐めてくる本当の意味
猫ちゃんという存在が人間と一緒に暮らし始めてから、もう数千年が経つと言われています。彼らのコミュニケーションは、実はとっても繊細なんですよ。
猫は舐めることで社会を作っている
大人の猫ちゃんは、起きている時間の約30%〜50%を自分の毛づくろい(セルフグルーミング)に使っていると言われています。
これが仲間のために行われると、「アログルーミング(Allogrooming)」と呼ばれるようになります。
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信頼の証
本来、急所を見せるのを嫌がる猫ちゃんが、お互いに手が届かない場所を舐め合うのは、深い信頼関係があるからこそなんです。 -
社会的な儀式
集団の中の緊張をほぐしたり、共通の匂いを分かち合ったりすることで、「私たちは仲間だよ」という絆を確かめ合っているんですね。
猫は撫でられると赤ちゃんの頃を思い出す?
子猫のころ、お母さん猫ちゃんに舐めてもらうことで感じた「安心感」や「守られている」という記憶は、猫ちゃんにとって一生の宝物です。飼い主さんに撫でられて舐め返すのは、飼い主さんを「大好きなお母さん」のように思って甘えている「退行現象」の一つとも考えられているんですよ。とっても愛らしい表現ですよね。
2. 猫がよく舐めるのは舌に秘密があるから

猫がよく舐めるのは舌に秘密があるから
猫ちゃんの行動には、体や心の仕組みに基づいたちゃんとした理由があるんです。
舌の構造・・・「糸状乳頭(しじょうにゅうとう)」とは
猫ちゃんの舌をよく見ると、ザラザラした突起がありますよね。これは「糸状乳頭」といって、爪などと同じ硬いケラチンでできているんです。
| 機能 | 詳細と生物学的利点 |
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ブラッシング効果 |
抜け毛やゴミをきれいに取り除いて、毛並みを整えてくれます。 |
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獲物の処理 |
骨についたお肉を削ぎ落として、栄養をしっかり摂るためなんです。 |
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唾液の塗布 |
唾液を毛の奥まで届けて、体温調節をする助けになります。 |
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感覚情報の収集 |
触った感じを脳に伝えて、周りの様子をキャッチしているんですよ。 |
猫は舐めることで匂いの交換をして絆をつくる
猫ちゃんは自分と飼い主さんの匂いを混ぜ合わせて、「家族の匂い(コロニー・セント)」を作ろうとします。これによって、心からリラックスできる安心な場所だと感じているんですね。
3. 猫に舐められることの健康リスクとは

猫に舐められることの健康リスクとは
大好きな猫ちゃんとの触れ合いですが、医学的にはちょっとだけ気をつけてほしいこともあるんです。
主要な感染症と病原体
猫ちゃんの口の中には、人間にとっては病気の原因になることがある常在菌が住んでいるんです。
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パスツレラ症
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ほとんどすべての猫ちゃんの口の中にいる菌なんです。
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症状:傷口がひどく痛んだり、腫れたりします。体調によっては重症化することもあるので注意が必要ですよ。
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コリネバクテリウム・ウルセランス症
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喉の痛みなど、風邪のような症状が出ることがあります。国内でも報告例があるので、油断は禁物ですね。
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猫ひっかき病
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リンパ節が腫れたり、熱が出たりすることがあります。
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その他のリスク一覧
| 感染症名 | 原因 | 主な症状 |
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トキソプラズマ症 |
寄生虫 |
妊娠中の方は特に気をつけてくださいね。 |
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サルモネラ症 |
細菌 |
お腹の痛みや下痢、熱が出ることがあります。 |
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カンピロバクター症 |
細菌 |
急な胃腸炎のような症状が出ることがあります。 |
4. 猫から舐められすぎたら撫でるのを控えるべき?

猫から舐められすぎたら撫でるのを控えるべき?
猫ちゃんの愛情は嬉しいですが、あまりにしつこい時や健康が心配な時は、上手にコントロールしてあげましょうね。
【対策1】 注意を他に向けさせる(注意の転換)
「舐める」以外の楽しいことに目を向けさせてあげる方法です。
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おもちゃで遊ぶ
舐め始めたらすぐにお気に入りのおもちゃを見せて、遊びに誘ってみてくださいね。 -
撫でる場所を変える
舐めようとした瞬間に、猫ちゃんが喜ぶ顎の下などを優しく撫でてあげると、満足してくれることが多いですよ。
【対策2】 舐めすぎはよくないと学ばせる(負の弱化)
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静かに席を立つ
あまりにしつこい時は、何も言わずにそっとその場を離れてみましょう。「舐めすぎると飼い主さんがいなくなっちゃうんだ」と学んでもらうきっかけになります。 -
反応しすぎない
構ってほしくて舐めている場合、大きな声で反応すると「遊んでくれた!」と勘違いさせてしまうので、心を鬼にして無視することも大切なんです。
5. 猫が舐めてくる際のあるある体験談と教訓

猫が舐めてくる際のあるある体験談と教訓
他の飼い主さんたちがどんな風に向き合っているのか、ヒントを探してみましょう。
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事例:深夜のペロペロ攻撃
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寝る前に思い切り遊んであげることで、夜はぐっすり眠るリズムを作れたそうです。
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事例:お風呂上がりの塩分が大好き
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汗の味を好む子もいます。猫ちゃんに無害な香りのローションで対策している方もいますよ。
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事例:舐めていたのに急にガブリ!
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「もう十分だよ!」というサイン(尻尾を振る、耳を横に向ける)を早めにキャッチして、早めに切り上げるのがコツですね。
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猫を撫でるのは至福、猫に舐められるのもまた至福

猫を撫でるのは至福、猫に舐められるのもまた至福
猫ちゃんが撫でられて舐め返すのは、「あなたが大好き」「信頼しているよ」という精一杯のメッセージなんです。この素敵な絆をずっと大切にするために、以下の黄金律を忘れないでくださいね。
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清潔にする
舐められた後は手を洗い、目や口などは舐めさせないようにしましょう。 -
様子をみる
その行動が甘えなのか、それとも何かストレスがあるのか、普段から観察してあげてくださいね。 -
環境を整える
遊び場を作ったり、一緒に遊ぶ時間をしっかり作って、猫ちゃんを満足させてあげましょう。
正しい知識を持って接してあげることが、猫ちゃんとあなたの幸せな毎日につながるんです。これからも猫ちゃんとの温かい時間を楽しんでくださいね。
参照元ソース:
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のや動物病院 コラム
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PETOKOTO / PETRIDE / エリエール(Kimiomoi) 各専門記事
