キッチンでエビ料理を作っていると、香ばしい匂いに誘われて、いつの間にか足元に愛猫が…。キラキラした目で見つめてきて、「それ、なあに?ちょうだい!」って顔してる。この可愛いおねだり、無視するのは至難の業ですよね。「ほんのちょっとだけなら…」って思っちゃうし、自分が「おいしい!」って思うものを、愛猫にもおすそ分けしたくなるその気持ち、すっごくよく分かります!
でも、その「ちょっと」が猫ちゃんの体にどう影響するか、ちゃんと知っていますか?ネットには色々な情報があふれているけど、「大丈夫」って書いてあったり「ダメ」って書いてあったり、正直どれが本当か分かりにくいことも多いですよね。
この記事では、そんなあなたの疑問に、獣医さんや専門家の見解をもとにズバッと答えます!「OKかNGか」だけじゃなく、「なんで危ないの?」「どうすれば安全?」「もしもの時はどうする?」まで、しっかり解説していきます。大事な愛猫の健康を守るために、正しい知識をゲットしちゃいましょう!
ぶっちゃけどうなの?猫がエビを食べるには5つのルールあり!

猫がエビを食べるにはルールがある
一番知りたい結論から言っちゃいますね。猫はエビを食べられます!でも、そのためには「5つの絶対ルール」を全部クリアしないといけません。この中の1つでも守れないなら、愛猫の健康を第一に考えて、「あげない」のが正解です!
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生はゼッタイダメ!
生のエビには「チアミナーゼ」っていうヤバい酵素が入っていて、中毒になったら命に関わることも!ほんのひとかけらでも危険です。 -
加熱はマスト!
必ずよーく火を通してください。でも、加熱すれば全部OKってわけじゃないので注意!危険の種類が変わるだけなんです。 -
殻・しっぽ・背わたは取って!
人間でも食べない硬いところは、猫の繊細なお腹を傷つけちゃうかもしれません。 -
量はほんの少しだけ!
あくまで特別な日のおやつです。あげすぎは消化不良や栄養が偏る原因になります。 -
アレルギー、忘れないで!
人間と一緒で、猫にもエビアレルギーがあります。今まで大丈夫だったからって安心は禁物。初めてのときは特に気をつけて!
この5つは、愛猫を守るための最低限のルール。なんでこんなに口うるさく言うのか、その理由をこれから詳しく見ていきましょう!
なんで「生」のエビは猫にとってそんなに危ないの?

なんで生のエビはダメなの?
「獲れたてピチピチの新鮮なお刺身なら平気でしょ?」なんて考えは、猫の世界では通用しません!生のエビには、目に見えないとんでもない危険が隠れているんです。その名も「チアミナーゼ」!
見えない敵「チアミナーゼ」の正体
チアミナーゼっていうのは、生のエビとかカニ、イカなんかに含まれてる酵素のこと。これが「ビタミン泥棒」みたいに超やっかいで、猫の体に必要なビタミンB1を片っ端から壊しちゃうんです。
猫にとってビタミンB1は、ごはんをエネルギーに変えたり、脳や神経を正常に動かしたりするのに欠かせない、めちゃくちゃ大事な栄養素。これが足りなくなると、「ビタミンB1欠乏症」っていう怖い病気になっちゃいます。
症状はこんな感じ。
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初期症状
ごはんを食べない、元気がない、吐いちゃう…みたいに、「ちょっと夏バテかな?」なんて見過ごしがちなサインから始まります。 -
進行すると…
千鳥足みたいにふらふら歩いたり、首がガクンと力なく垂れたり、けいれんを起こしたり、明らかに神経がおかしいと分かる症状が出てきます。 -
最悪の場合
適切な治療が遅れると、症状はあっという間に悪化して、数日で亡くなってしまうこともあるんです。本当に怖い病気なんですよ!
昔から「猫がイカを食べると腰を抜かす」って言いますよね?あれ、実は迷信じゃなくて、このビタミンB1欠乏症でふらふらになる様子を見てたってわけなんです。昔の人の観察力、すごい!
じゃあ、エビに火を通せば安心?いや、加熱しても4つのリスクあり!
「なるほど、じゃあしっかり茹でればいいんだ!」って思いますよね。確かに、チアミナーゼは熱に弱いので、加熱すればビタミンB1欠乏症の心配はなくなります。
でも、話はそんなに単純じゃない!加熱すると、今度は別の問題が顔を出してくるんです。
【リスク1】 お腹を壊しやすい!
猫はもともと肉食動物なので、消化器官は生肉を消化することに特化しています。加熱したエビって、タンパク質がキュッと固まって結構硬くなりますよね。これが猫にとっては消化しにくくて、胃腸に大きな負担をかけます。結果、うまく消化できずに吐いたり下痢したりする原因になっちゃうんです。
【リスク2】 アレルギーが怖い!
エビは、猫にとってもアレルゲンになりやすい食べ物。「うちの子は大丈夫」と思っていても、突然発症することがあります。体をかゆがったり、口の周りが赤くなったり、吐いたり、いろんな症状が出ます。最初は平気でも、何回か食べてるうちにアレルギーになる子もいるから油断は禁物です!
【リスク3】 殻やしっぽは凶器になる!?
硬い殻やしっぽは、うっかり食べちゃうと口の中や食道、胃を傷つけるかも!小さいガラスの破片や、鋭い針を飲み込むようなものって考えたら、その怖さが分かりますよね。内臓が傷つけば、激しい痛みを引き起こします。
【リスク4】 栄養バランスが崩れちゃう!
いつものキャットフードは、猫に必要な栄養が全部入った「完全食」。いわば、栄養士さんが考えた完璧な定食です。エビをおやつにあげるなら、1日のごはんの10%くらいまでが基本。おいしいからってあげすぎると、お腹がいっぱいになって肝心なフードを食べなくなり、栄養が偏って肥満とか別の病気の原因になることも。
獣医さん直伝!どうしてもあげたい人のための安全パーフェクトガイド

猫がエビを食べるにも条件があります
ここまで読んでも「特別な日に、どうしてもあげたい!」というあなたのために、獣医さんがリスクを最小限にするための手順を教えちゃいます!これをしっかり守ってくださいね。
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素材えらび
人間が生で食べられるくらい新鮮なエビを選んで。味付きの加工品(えびせんとかエビチリ)は塩分やスパイス、添加物が多すぎるから絶対ダメ! -
下ごしらえ
殻、しっぽ、背わたは、面倒でも全部キレイに取り除きましょう。「これくらい平気かな」は禁物です。 -
調理法
味付けは一切なし!お湯で茹でるか、蒸すのがベスト。中までしっかり火を通してくださいね。 -
あげ方
消化しやすいように、包丁で細かく刻むか、すりつぶしてペースト状にするのがおすすめ。ちゃんと人肌くらいに冷ましてからあげてね! -
量と頻度
初めてのときは、アレルギーが出ないか確認するために、本当に爪の先くらいの量からスタート。その後24時間は、吐いたり下痢したり、体をかゆがったりしないか、よーく見てあげて。大丈夫そうなら、週に1回、指先にちょっと乗るくらいが目安です。
項目 | ✅ OKな方法 | ❌ NGな方法 | 📝 なんで? |
状態 |
しっかり加熱! |
生、半生 |
危ない酵素「チアミナーゼ」で中毒になるかも! |
部位 |
身だけ |
殻、しっぽ、頭 |
硬くてお腹を傷つける危険があるから。 |
調理法 |
味付けなし |
塩、スパイス、油 |
猫には塩分とかが多すぎて体に悪いから。 |
加工品 |
手作りしたやつ |
人間用の加工品 |
添加物や塩分がいっぱいで超危険! |
量 |
おやつとして、ほんの少し |
ごはん代わり、たくさん |
栄養が偏っちゃうから。 |
初めての時 |
爪の先くらいから |
いきなりたくさん |
アレルギーが出たら大変だから! |
【もしもの時】愛猫がエビを盗み食い!どうする!?緊急マニュアル

もしもの時の対応は?
どんなに気をつけていても、一瞬の隙に盗み食いされちゃうことってありますよね。そんな時、飼い主さんがパニックになったら猫も不安になります。まずは深呼吸!
Q1. 生の甘エビを1本食べちゃった!どうしよう!?
A1. まずは落ち着いて!慌てて無理に吐かせようとするのは、喉を傷つけるだけなので絶対にやめてくださいね。「いつ」「何を(生?加熱済み?)」「どれくらい」食べたか、分かる範囲でメモして、まずは様子をじっくり観察しましょう!
Q2. どんな症状が出たらヤバい?
A2. 何回も吐く、ぐったりして動かない、ふらふら歩く、けいれんを起こす…こんな症状が出たら、「様子を見よう」なんて思わずに、すぐに病院に電話してください!夜中でもためらわずに!
Q3. ちょっとしか食べてないし、元気そう。大丈夫?
A3. 少しなら中毒の心配は低いけど、アレルギーはごく微量でも出ることがあります。最低でも丸1日は、いつもと変わったところがないか気をつけて見てあげて。少しでも心配なら、病院に電話で相談するだけでも安心ですよ。
Q4. 天ぷらのしっぽを食べちゃった!油も心配…
A4. 殻や油は、急性胃腸炎などお腹を壊す原因になります。吐いたり、お腹を痛そうに丸まっていたりしたら、病院へ連れて行ってあげましょう。
エビ好き猫ちゃんに朗報!もっと安全でおいしい選択肢
愛猫を喜ばせたい!その気持ち、すごく素敵です。だったら、もっと安全で、猫が心から喜んでくれる方法でその気持ちを伝えてみませんか?
一番のおすすめは、ペットフードメーカーが作ってる「エビ風味のキャットフードやおやつ」です!
これなら、危ない成分は専門家がちゃんと処理してくれてるし、猫に必要な栄養バランスもバッチリ考えられています。もちろん、塩分とか余計な添加物の心配もありません。手作りでヒヤヒヤするより、猫専用の製品を選ぶのが、飼い主さんにとっても愛猫にとっても、一番ハッピーで安全な選択ですよ!
猫ちゃんとエビについてのまとめ
最後に、大事なポイントをもう一度おさらいしましょう!
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生のエビは、絶対にダメ! 命に関わる超危険な食べ物です。
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加熱したエビも、リスクはゼロじゃない。 積極的におすすめはしません。
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あげるなら「加熱・殻なし・味付けなし・ちょびっと」が鉄則!
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猫の基本ごはんは「総合栄養食」。 これが健康の土台です!
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一番安全なのは「猫用のエビ味おやつ」!
愛猫のごはんをしっかり管理してあげるのは、言葉にできない「大好きだよ」を伝えるのと同じくらい、最高の愛情表現です。正しい知識を武器に、これからも愛猫との楽しくて幸せな毎日を送ってくださいね!