愛する猫ちゃんとの暮らし、最高に幸せですよね!
一匹、また一匹と家族が増えて、「もっとたくさんの猫ちゃんに囲まれて暮らしたいな~」なんて夢見る気持ち、すっごくよく分かります。
でも、その一方で、「あれ、猫ちゃんの多頭飼いって、法律で何匹までとか決まってるんだっけ?」って、ふと気になったりしませんか?
実は、「お家で飼えるのは〇匹まで!」と国がバシッと決めた法律はないんです。
でも、だからって「何匹でもウェルカム!」というわけじゃないのが、ちょっと複雑なところ。
実際には、国の大きなルールブック「動物愛護管理法」があって、その下でそれぞれの街が「うちの街ではこうしよう」という条例を決めているんです。
つまり、答えは単純な数じゃなくて、飼い主さんの「ちゃんとお世話できる?」っていう「飼育の質」にかかっているんですね。
この記事では、そんな猫ちゃんの多頭飼いに関するルールを、できるだけ分かりやす~く解説していきます!国の法律って何?街の「多頭飼育届出制度」ってなあに?というギモンから、多頭飼いがうまくいかなくなる「多頭飼育崩壊」の深刻な話まで。
専門家の意見や、たくさんの猫ちゃんを飼っている先輩たちのリアルな声も交えながら、猫ちゃんも人も、みんながハッピーに暮らすためのヒントを探っていきましょう!
「猫は何匹まで」に答える法律はないけど、「多頭飼育届出制度」という条例がある

「猫は何匹まで」に答える法律はないけど、「多頭飼育届出制度」という条例がある
猫ちゃんの数についてのルールは、「国の大きなルール」と「それぞれの街の細かいルール」という二段構えになっています。
まず国が基本的な考え方を示して、それにプラスして、それぞれの街がもっと具体的な条例を作っている、というイメージです。
【国の法律の焦点】 数より質(動物愛護管理法)
日本の動物を守るための大事な法律が「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」です。この法律、実は「猫ちゃんは何匹まで」みたいな、具体的な数の制限はしていないんです。
法律が大事にしているのは、頭数という「量」よりも、一匹一匹が元気に安全に暮らせているかという「質」なんですね。
その中心になるのが、法律の第25条。
もし、たくさんの動物を飼ったせいで、騒音やニオイでご近所に迷惑をかけたり、ちゃんとお世話されなくて動物たちがかわいそうなことになったりしたら、お役所から「ちょっと待った!」と指導や助言、さらには「こうしなさい」という「措置命令」が出せることが決められています。
この命令は結構重くて、もし無視したら罰金が科されることも…。
さらに、ひどい環境で動物を弱らせてしまうことは、はっきりと「虐待」とされていて、もっと重い罰則(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)の対象になるんです。
【根拠】
-
環境省: 「動物の愛護と適切な管理」 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3008a/pdf/full.pdf
-
国民生活センター: 「多頭飼育トラブル」 https://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-202206_02.pdf
ただ、この国の法律は、問題が大きくなってから動く、いわば後からの対応という側面が強いんです。虐待を罰することはできても、問題が起きるのを防ぐのには限界があった。
だからこそ、それぞれの街が独自の条例を作るようになったんですね。
【地域の解決策】 「多頭飼育届出制度」
国の法律が「問題が起きた後」の対応なのに対して、もっと積極的に問題を防ごう!というのが、それぞれの街が条例で決めている「多頭飼育届出制度」です。
これは、犬や猫ちゃんをたくさん飼っているお家を前もって把握して、大変なことになる前に「何か困ってない?」って声をかけたり、サポートしたりするのが目的なんです。
大事なのは、これが「許可」や「申請」じゃなくて、「届出」だっていうこと。
「飼っていいですか?」とお伺いを立てるんじゃなくて、「うちはルールで決めた数以上の子がいますよ~」と行政にお知らせする義務がある、ということです。
これによって、行政も「このお家は見守りが必要かも」というリストを作って、いざという時に動きやすくなるんですね。
届出に何を書くかは街によって少し違いますが、だいたいはこんな感じです。
-
飼い主さんの名前や住所
-
飼っている場所
-
犬または猫ちゃんの数、性別、不妊去勢手術をしているかどうか
-
フンや尿の処理の仕方など
特に「不妊去勢手術をしているか」は、飼い主さんがちゃんと計画的に飼っているかの大事なサインになります。でも、この制度にはちょっと難しいところも…。
すごく真面目で責任感の強い飼い主さんほど正直に届け出てくれるけど、本当にサポートが必要で、社会的に孤立しがちな飼い主さんほど、この制度の存在を知らなかったり、届け出るのをためらったりしがちなんです。
結果的に、本当に助けたい人に情報が届きにくい、という問題も抱えています。
自治体でこんなに違う!猫の多頭飼い届出が必要な頭数と罰則 【全国事例】

自治体でこんなに違う!猫の多頭飼い届出が必要な頭数と罰則
この「多頭飼育届出制度」、実は住んでいる場所によって内容が全然違うんです!
届出が必要になる数から、もし届け出なかったときの罰則があるかないかまで、それぞれの街の判断に任されています。
だから、自分が住んでいる街のルールをちゃんと知っておくことが、すっごく大事。ここでは、いくつかの街の例を見ながら、どれくらい違うのかチェックしてみましょう!
全国の多頭飼育届出条例の比較
下の表は、いくつかの街の条例をまとめたものです。同じ「10頭」でも罰則が違ったり、もっと少ない数から届出が必要なところがあったり、面白いですよね。
| 自治体 | 届出が必要な頭数 | 罰則(届出義務違反) | 根拠・情報源 |
|
神奈川県 |
犬・猫ちゃん 合計10頭以上(横浜市、川崎市、相模原市を除く) |
なし |
多頭飼育届出制度 神奈川県動物の愛護及び管理に関する条例に規定する多頭飼育届出制度についてのページです |
|
大阪府 |
犬・猫ちゃん 合計10頭以上 |
5万円以下の過料 |
犬・猫を10頭以上飼育されている方へ |
|
福岡市 |
犬5頭以上、猫ちゃん10頭以上、または犬・猫ちゃん合計10頭以上 |
記載なし |
犬・猫の多頭飼育の届出について|お知らせ|新着情報|わんにゃんよかネット|福岡市動物愛護管理センター 福岡市動物愛護センターが運営するわんにゃんよかネットでは福岡市の犬猫の飼育方法や里親募集・譲渡希望・行方不明や迷子になった犬猫の情報を発信しています。 多頭飼育に陥らないために - 福岡県庁ホームページ |
|
石川県 |
犬・猫ちゃん 合計6頭以上 |
5万円以下の過料 |
多頭飼育に関する条例と届出:地域別規制と手続き 多頭飼育をする場合、自治体によっては届出を行わなければいけない場合があります。制限頭数も自治体によって変わりますが、10頭以上とする場合が多いです。届出を怠った場合は5万円以下の過料とする自治体もあり... 犬・猫を合わせて6頭以上飼っている方へ(令和4年4月1日施行) |
|
相模原市 |
猫ちゃん6頭以上(令和7年4月1日より義務化) |
記載なし |
多頭飼育届出制度について(猫か犬を6匹以上飼育されている方へ) 相模原市公式ホームページ「多頭飼育届出制度について(猫か犬を6匹以上飼育されている方へ)」についての記事です。 |
|
札幌市 |
犬・猫ちゃん 合計10頭以上 |
5万円以下の過料 |
https://www.city.sapporo.jp/inuneko/main/documents/joureipannhu.pdf |
|
名古屋市 |
犬・猫ちゃん 合計10頭以上 |
記載なし(講習会の受講義務あり) |
名古屋市:犬猫の多頭飼養届出(暮らしの情報) 犬又は猫を合わせて10頭以上飼養・保管する方は届出が必要です。 |
|
愛知県 |
犬・猫ちゃん 合計10頭以上(名古屋市など中核市を除く) |
なし |
多頭飼養届出制度について - 愛知県 |
具体的な事例から見る制度の違い
-
標準的な「10頭」ルール(例:大阪府)
大阪府では、犬と猫ちゃん合わせて10頭以上になったら、30日以内に届け出るルール。もし違反したら罰金(過料)があるかもしれない、というちょっと厳しめのルールで、ちゃんと守ってね!という姿勢が見えますね。
-
より複雑なルール(例:福岡市)
福岡市はもっと細かくて、「犬だけで5頭以上」とか「猫ちゃんだけで10頭以上」っていう基準もあるんです。犬と猫ちゃんの性格や繁殖力の違いなんかも考えて、より丁寧にリスクを判断しようとしているのかもしれません。
-
低い頭数基準のルール(例:石川県、相模原市)
石川県や相模原市は「6頭以上」と、かなり早めの段階で届出が必要。これは、問題が大きくなる前に、もっと早く行政が「何か困ってない?」って関われるようにしたい、という強い気持ちの表れですね。
-
罰則の有無(例:神奈川県 vs 大阪府)
神奈川県や愛知県みたいに罰則がないところもあれば、大阪府や札幌市みたいに罰金があるところも。罰則がないところは飼い主さんとの協力関係を大事にしていて、あるところはルールをしっかり守ってもらうことを重視している、という考え方の違いが見えてきます。
ところで、なんで多くの街で「10頭」が基準になっているか知ってますか?
これ、実は最新の動物科学とかに基づいているわけじゃなくて、ずーっと昔の1948年にできた法律が元になっていることが多いんですって。
昔からある「10頭」という数字が、新しい条例を作るときに参考にしやすかった、という歴史的な事情があるみたい。ちょっと意外ですよね!
なぜ法律や条例で規制が?「多頭飼育崩壊」の深刻な影響と原因

なぜ法律や条例で規制が?「多頭飼育崩壊」の深刻な影響と原因
なんでこんなルールが必要なの?って思うかもしれませんが、その裏には「多頭飼育崩壊」という、動物も人間もみんなが不幸になってしまう、すごく悲しい社会問題があるからなんです。
これは、ただ「たくさん飼っている」状態じゃなくて、もうお世話が限界を超えて破綻してしまっている、大変な状況のことです。
「多頭飼育崩壊」の定義とは
環境省のガイドラインでは、この問題を「ちゃんとお世話ができなくなった結果、次の3つの悪い影響が出ちゃってる状態」と説明しています。
-
飼い主さんの生活がボロボロに
フンや尿、ゴミがたまって不衛生になったり、お金がなくなったり、社会から孤立しちゃったり…。 -
動物たちの状態が悪化
ごはんやお水がもらえなかったり、病気やケガをしても病院に行けなかったり、狭い場所でストレスまみれになったり…。 -
ご近所の環境も悪化
ひどいニオイや鳴き声、虫の発生などで、周りの人たちの生活も脅かされてしまう。
根拠:
-
環境省: 「人、動物、地域に向き合う多頭飼育対策ガイドライン」 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/r0303a/full.pdf
【根本的な原因】 動物の問題ではなく、人間の問題
多頭飼育崩壊って、飼い主さんが意地悪で始めるわけでは、ほとんどないんです。
多くの場合、不妊去勢手術についての知識がなかったり、手術費用が出せなかったりして、気づいたら手に負えない数まで繁殖しちゃった…というケースから始まります。
猫ちゃんの繁殖力は本当にすごくて、1頭のメス猫ちゃんが手術をしないと、1年で20頭以上、3年で2,000頭以上に増える可能性もあると言われています。
でも、そのきっかけになるのは、飼い主さん自身が抱える社会的な問題なんです。
環境省の調査によると、多頭飼育崩壊に陥ってしまう飼い主さんの多くは、こんな悩みを抱えています。
-
経済的な問題
手術代はもちろん、毎日のごはん代や病院代が出せない。 -
社会的な孤立
頼れる家族や友達がいなくて、問題を一人で抱え込んじゃう。 -
飼い主さん自身の高齢化や病気
年齢や心身の病気で、ちゃんとした判断やお世話ができなくなってしまう。
これって、多頭飼育崩壊がただの「動物の問題」じゃなくて、「動物を巻き込んだ、人間の福祉の問題」だということを示しています。
貧困や孤立といった、社会のセーフティネットからこぼれ落ちてしまった人の問題でもあるんです。だからこそ、動物のお世話をする部署だけでなく、福祉や医療の専門家も一緒にチームで対応しないとダメだよね、と強く言われているんですね。
専門家・獣医師の知見から考える、猫の多頭飼いに本当に必要な「根拠」

専門家・獣医師の知見から考える、猫の多頭飼いに本当に必要な「根拠」
法律や条例の数は、あくまで行政が「大丈夫かな?」って気にかけるための目安。本当に大事なのは、「何匹いるか」じゃなくて、「うちにいる子、全員をちゃんとお世話できるキャパシティがあるか」ってことなんです。じゃあ、その「キャパシティ」って具体的に何でしょう?ここからは、専門家の意見を参考に、本当に大事なポイントを見ていきましょう!
あなたの家の「収容能力」:スペース・お金・時間
-
スペースは3次元で考える
猫ちゃんにとってのお部屋の広さは、床面積だけじゃない!キャットタワーや棚、窓際のキャットウォークみたいな、上下に動ける「縦の空間」がめちゃくちゃ大事なんです。縦の空間があると、猫ちゃん同士、うまく距離をとったり逃げ場ができたりして、ケンカが減る効果もあるんですよ。 -
資源管理と「N+1」ルール
獣医さんがよく言うのが、トイレの数に関する「N+1」ルール。これは「猫ちゃんの数+1個」のトイレを用意するっていうもので、きれい好きな猫ちゃんがトイレを我慢して病気になるのを防ぐために、もう鉄則です!同じように、ごはんやお水の場所も何ヶ所かに分けてあげて、気の弱い子も安心して飲食できるようにしてあげたいですね。 -
費用と時間の予算
お金のことも忘れちゃダメ!ごはんや猫砂代だけじゃなく、毎年のワクチンや健康診断、そして、予期せぬ病気やケガの治療費って、本当にいきなりやってきます。頭数が増えれば、誰かが体調を崩す確率もシンプルに上がりますからね。一匹一匹と遊んであげる時間、ブラッシングや爪切りをしてあげる時間、お部屋の掃除にかかる時間も、全部頭数分増えるってことを忘れずに!
獣医師が語る、健康な多頭飼育の条件
-
予防医療は絶対条件
みんなで一緒に暮らしていると、猫ちゃん風邪みたいなウイルスやノミ・ダニは、一匹がかかるとあっという間に全体に広がっちゃうリスクがあります。だから、全員に定期的なワクチンと駆虫薬をしっかりやるのは、集団生活の基本のお約束です! -
個体管理の難しさ
多頭飼いで大変なのが、一匹一匹の健康チェック。「あれ、吐いたのどの子?」「お腹ゆるいのは誰?」って分かりにくくて、病気の発見が遅れちゃうことも…。治療のスタートが遅れる原因にもなりかねません。 -
ストレスが引き起こす病気
猫ちゃんってすごく繊細な動物。相性の悪い子とずっと一緒にいるのは、ものすごいストレスになります。そのストレスが原因で、膀胱炎になったり、毛が抜けるほど体を舐め続けたり、お腹を壊したり…と、体に不調が出てくることは、獣医さんの世界ではよく知られていることなんです。
【最も重要な要素】 猫同士の相性
-
猫ちゃんは群れの動物ではない
犬と違って、猫ちゃんはもともとグループで行動する動物じゃありません。基本は「一匹狼」タイプ。だから、他の猫ちゃんは、縄張りやごはんを奪い合うライバルだって思うのが自然なんです。 -
相性を左右する要因
-
性格
人懐っこくて社交的な子は新しい子をすんなり受け入れやすいけど、神経質で臆病な子はすごくストレスを感じちゃいます。 -
年齢
子猫ちゃんは順応性が高いけど、大人の猫ちゃん、特にのんびりしたいシニア猫ちゃんのところに、元気すぎる子猫ちゃんが来ると、先住猫ちゃんの穏やかな生活を壊してしまうことも。 -
性別
去勢手術をしていないオス同士は、縄張り争いが激しくなりがち。一般的には、オスとメス、または去勢済みのオス同士はうまくいきやすく、メス同士はちょっと複雑な関係になりやすい、なんてことも言われます。
-
-
鉄則:焦らない対面プロセス
専門家がみんな口を揃えて言うのが、新しい子を迎えるときは、時間をかけてゆっくり慣れさせること!これをサボると、第一印象最悪!のまま、ずーっと仲良くなれない原因になっちゃいます。-
完全な隔離
まずは数日から数週間、完全に別の部屋で過ごしてもらいます。 -
匂いの交換
お互いの匂いがついたタオルなどを交換して、顔を合わせる前に匂いで存在に慣れてもらいます。 -
柵越しの対面
ベビーゲート越しみたいに、姿は見えるけど直接は触れ合えない状況でご対面。 -
短い時間での直接対面
威嚇しなくなったら、ようやく飼い主さんが見ている前で、短い時間だけ同じ部屋で過ごさせてみます。
-
これを聞くと、多頭飼いがうまくいく飼い主さんって、ただのお世話係じゃなくて、猫ちゃん社会をうまくまとめる「マネージャー」であり「外交官」なんだなって分かりますよね。ごはんやトイレ、隠れ場所をたくさん用意してケンカの種をなくし、猫ちゃんたちの気持ちを読み取ってあげる…そんな高度なスキルが必要なんです。
【猫の多頭飼い経験談】 幸せと苦労、リアルな声から学ぶ対策

【猫の多頭飼い経験談】 幸せと苦労、リアルな声から学ぶ対策
法律や専門家の話に加えて、実際に多頭飼いをしている先輩たちの「生の声」は、これから考える人にとって、何よりの道しるべになります。そこには、キラキラした理想だけじゃない、喜びと大変さのリアルな姿があるんです。
多頭飼育ならではのかけがえのない喜び
-
猫ちゃん同士の絆
飼い主さんがお留守番のときも、猫ちゃん同士でくっついて眠る「猫ちゃん団子」や、部屋中を駆け回ってプロレスごっこをする姿は、多頭飼いならではの光景。お互いをペロペロ毛づくろいし合う姿を見ると、飼い主としては「あ~、幸せ!」って心から思いますよね。 -
心身の健康
遊び相手がいることで運動量が増えて、心も体も満たされた生活を送れます。一匹飼いでは見られないような、猫ちゃん同士のコミュニケーションが見られるのも、多頭飼いの楽しいところです。
【厳しい現実】 飼い主が「知っておきたかった」こと
-
経済的な負担の衝撃
多くの先輩が「これは想定外だった…」と挙げるのが、お金の問題。ごはんや猫砂代は計算できても、病院代は本当に予測不能!「多頭飼いで後悔したこと」のアンケートで、1位が「飼育費用が増えた」、2位が「医療費が増えた」だったというデータもあるくらい。一匹が急に手術になったら、数十万円が飛んでいくことも全然珍しくありません。 -
終わらない対立の精神的負担
全ての猫ちゃんが仲良くなれるとは限りません。もし相性が最悪だったら、飼い主さんは何年もの間、家の中のピリピリムードを管理しなくちゃいけない。部屋を分けたり、問題行動に対処したり…。これは飼い主さんにとって、かなりの精神的ストレスになります。 -
「3匹目の壁」
「2匹から3匹に増えた途端、大変さが一気にレベルアップした」という話はよく聞きます。猫ちゃん同士の関係が「1対1」から、人間関係みたいに複雑な「三者関係」に変わることで、新しい対立が生まれやすくなるからだと言われています。
経験者からのアドバイス
-
「先住猫ちゃんを最優先に」
新しい子を迎えたら、何をするにも「先住猫ちゃんファースト」が鉄則!ごはんも、おやつも、声かけも、全部先住猫ちゃんから。「あなたのボスとしての地位は揺るがないよ」というメッセージを伝えることで、嫉妬や攻撃を防いであげましょう。 -
「思った以上にゆっくりと」
これも多くの飼い主さんが後悔するポイント。「最初の対面、焦りすぎた…」。猫ちゃんたちのペースに合わせて、数週間、場合によっては数ヶ月かけるくらいの気持ちでいるのがちょうどいいんです。 -
「自分の限界を正直に見極める」
そして、これが一番大事なことかもしれません。新しい子を迎える前に、自分のお財布、時間、体力、そして心の余裕を、冷静に見つめ直すこと。3匹の猫ちゃんのお世話にヘトヘトになるよりも、2匹の猫ちゃんに完璧な環境をプレゼントする方が、猫ちゃんにとっても、あなたにとっても、ずっと幸せな選択かもしれません。
正しい猫の数は、あなたが完璧に面倒を見られる数

正しい猫の数は、あなたが完璧に面倒を見られる数
結局、「猫ちゃんは何匹まで飼えるの?」という問いの本当の答えは、法律の条文の中にはありません。国の法律は「質」を求め、街の条例は「大変なことになる前」のセーフティネットを張ってくれています。
でも、あなたの家にとっての本当の上限を決めるのは、飼い主であるあなた自身の「キャパシティ」なんです。
あなたの家の広さ、経済的な余裕、猫ちゃんたちに費やせる時間、そして、猫ちゃん同士の複雑な関係をマネジメントする心のエネルギー。
これら全部をひっくるめて、「今いる子、全員を、一生最高の環境で幸せにできる!」と自信を持って言える数。それが、あなたにとっての正しい飼育頭数です。
多頭飼いは、言葉にできないほどの喜びをくれる、本当に素晴らしいライフスタイルです。
でも、それは同時に大きな責任も伴います。
これから新しい家族を迎えようと考えている方は、まずお住まいの街の条例をチェックして、そして何よりも、ご自身の状況をじっくり見つめ直してみてください。
その上で出した決断こそが、あなたと愛する猫ちゃんたちみんなが、最高に幸せな未来へ進むための、一番の近道になるはずです!






